【テレビ】クローズアップ現代「司法取引」
今日のNHKのクローズアップ現代、「司法取引」の特集でしたね。
「司法取引」って、単純にアメリカのような仕組みでドラマのような響きもあります。
でもそんな単純なものではなく、新しく冤罪を生んでしまう危険性のある仕組みです。
自分の罪を軽くするために大なり小なり嘘をついて(たとえば、自分の役割を小さく見せるなど)他の人を巻き込む、ということは、今もあります。
いろいろと話せば検察官が事実上の司法取引をしてもらえるのではないか、という期待を持ってしまう方もいらっしゃると思います。
司法取引が始まると、明確に自分が話した先にある利益が認識できるわけですから、さらに、嘘を述べてしまう可能性が高いように思います。
司法取引が導入されると、幅広い事件が影響を受ける可能性があります。
たとえば、司法取引は、企業犯罪で使われることも想定されています。
大会社などでも関心が高まっているようですね。
今日の番組では、西村あさひ法律事務所の弁護士が出演され、
「社内規則で、司法取引を禁じることができるのか」
といったことが論点になっていることが紹介されていました。
無実の上層部が従業員によって、冤罪に陥れられる危険性、ということで関心が高まってます。
これは、司法取引の導入と関係なく、今も存在する問題ではありますが、司法取引により、さらに危険性が高まりますね。
冤罪を防ぐための方策として
①罰則の適用
②弁護士が立ち会う
③裏付け捜査
ということが検討されていることも紹介されていました。
でも、少なくとも①や③は今も同じことです。
たとえば、証人が偽証をすれば、罰則がありますが、それはほとんど機能していません。
②が実現したとしても、不十分でしょう。
捜査段階では、弁護士は、捜査機関と異なり、どのような証拠等があるか分かりません。
それゆえ、司法取引に応じるかどうかの判断をする資料が十分ないままに判断をしてしまうという危険性があります。
司法取引、どのような制度となるのかまだまだ不透明です。
これによって新たな冤罪が生まれないようにしなければなりません。
ちなみに、番組には、元・大家の弁護士(元検事)落合洋司弁護士も出てらっしゃったので、なつかしくなりました☆
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