【研修】発達障がいと裁判員裁判
★前のブログから過去の記事を引っ越しました★
先週土曜日、上記の企画に、参加させていただきました。
発達障がい(アスペルガー等)による「つまづき」を持っていらっしゃる方が、裁判員になった場合、どういう問題が生じてくるのか、ということを検証する目的で行われました。
聴覚障がいの方や視覚障がいの方等については、手話や点字、といった観点から検討が重ねられています。
でも発達障がいという分野については、あまり検討が加えられていないように思われます。
恥ずかしながら、私自身、発達障がいについて、漠然とした知識はありましたが、具体的にはどのような「つまづき」があるのか、ほとんど知りませんでした。
今回、発達障がいの方に裁判員になっていただき、模擬裁判を実施して、意見交換をさせていただき、とても、勉強になりました。
結論として、基本的には、裁判員裁判をどうやったら分かりやすくできるか、ということを検討するときに、すでに問題になっていることと、問題となることはほぼ変わりませんでした。
たとえば、パワーポイントが分かりやすいのか、1枚のパネルの方がわかりやすいのか、質問の仕方はどういうものがわかりやすいのか。
こういったことは、これまでにも何度も議論されつつ結論の出ていないところです。
そういった問題点がより顕在化しやすいかどうか、ということだと感じました。
パワーポイントがあるとその印象がとても強くなる方、反対に、情報量が多すぎて、パワーポイントだと混乱してしまう方、一言で発達障がいといっても、「つまづき」方は人それぞれの個性があります。
また、「つまづき」そのものというより、むしろ、そういった「つまづき」を持つ方が裁判員に選ばれた際に、自分がどのような部分が苦手かを認識しているかどうか、ということが大きな問題のようです。
認識している方は、それに応じて、対処できますが、認識していない方だと、混乱してしまう方もいらっしゃるかもしれません。
どんな個性がある方が裁判員になったとしても、理解してもらえるような「ユニバーサルデザイン」の裁判員裁判、というのは、これからまだまだ検討が必要ですね。
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