【ドラマ】『99.9 刑事専門弁護士』が終わってしまった
終わってしまいました、ドラマ『99.9 刑事専門弁護士』。
最後まで欠かさず見ました。
前回の謎解きなど非現実的な回(私は好きですが)もあったものの、最終回も公判前整理手続のシーンが出てくるなど、できるだけ、実際の刑事裁判に近づけようとする意気込みを感じるドラマでした。
以下、ネタバレありですので、ご注意ください。
最終回、個人的に共感したのは以下の2つのシーン。
1.立花弁護士と丸川検事の会話の中での立花弁護士のセリフ。
「あなたは何のために検察官になったんですか。
(中略)
刑事弁護を知れば知るほど、助けを必要としてる人の力になりたいと強く思うようになったんです。その思いが、弁護士の原点なんだと思います。
検察は知力を尽くして、真相解明に取り組むって、その原点、忘れていませんか。」
実際にこんな風に感じること、あります。
「真実を見つける」「適正な刑にする」のではなく、「逮捕した被疑者を起訴する」「起訴した被告人を有罪にする」「少しでも刑を重たくする」ということが目的となっているのではないかと感じることがあります。
2.深山弁護士の最終弁論
最終回最大の見せ場は、弁論でしたね-。
「無罪が確定しても、生活が元通りになるわけではありません。
何もなかった平穏な日々を、幸せを、過ぎ去った時間を取り戻すことはできません。
誤った逮捕、起訴によって、その人に人生は大きく狂わされてしまうんです。
今回の事件は、刑事裁判で最も大きな罪とされる冤罪事件です。
冤罪事件は多くの人を不幸にします。
被害者とその家族は罪なき者をにくみ、ある日突然、身に覚えのない容疑で加害者にされてしまった者は、やり場のない怒りと恐怖を抱え日常を奪われてしまうんです。
そしてその家族は犯罪者の家族として世間の非難にさらされるのです。
日本の刑事裁判の有罪率は99.9%。
なぜ、このような高い数字がでるのでしょうか。
それは、国家権力である検察官が起訴を決めた内容は正しいはずであると誰もが疑わないからです。
それは本当なんでしょうか。
我々はそこに隠されているかもしれない本当の事実を見逃してはならないのです。
どうか皆さん、目で見て、耳で聞いて、考え、自分の答えを探してください。
起こった事実は、たった1つです。」
不起訴で終わり、裁判までいかない場合であっても、逮捕や勾留により失われた時間は戻りません。
それだけで仕事を失うことも実際にあります。
子どもの出産に立ち会えないことだってあります。
「人の身体を拘束する」ということ自体の重みをもっと検察官にも、そして裁判所にも認識してほしいと強く感じます。
*****
ドラマ、終わってしまって、残念です・・・。
同業者の中では、松本潤さんが刑事専門弁護士を演じることで、刑事専門弁護士がさわやかなイメージになることを期待する声もありましたが、“ダジャレ好きな変わり者”、ということで、さわやかなイメージにはならなかったかもしれませんね笑。
ちなみに、刑事弁護人の役割は、「依頼人の利益の保護」であり、その点は、佐田弁護士に共感しています。
いいドラマでした。続編に期待です!
━━━★゚+.・‥…━━━★゚+.
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