【書籍】マンガ『イチケイのカラス』がリアル
雑誌「モーニング」で連載中の『イチケイのカラス』。
弁護士の間でも話題になっています。
2巻の発売に気づかず、ようやく買いました^^
1巻でもそのリアルさに驚きましたが、
2巻はさらに現実の刑事裁判を見ているようで、心が痛くなりました。
以下、ネタバレになるので、ご留意ください。
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このマンガは、1つ1つのセリフに重みがある気がします。
きっとたくさんの調査・取材をされた結果なのだろうと思いますし、
法律監修がしっかりなされている結果なのかもしれないとも思います。
2巻の中で、個人的に、いいなと思ったのは、
「50年後に正しいと思える判断を今しろ」
という入間裁判官の言葉です。
これは名言。
すべての裁判官にこういう考えを持ちながら判断してほしいなと。
また、リアルだと感じた1つのシーンは第9話の「弁護人」の姿。
やる気のない弁護人が、安易に被告人の供述調書に同意し、
裁判官の判断で採否を留保して、被告人質問を先行にする、
しかし、弁護人は被告人質問先行の意味を理解することなく、
説教じみた質問だけして、終わっていき、
「寛大な判決を求める」という弁論をする。
ここまででもあまりにリアルでびっくりしましたが、
その後、弁護人が、良い結果が自身の手柄だと思ったまま終わり、
さらには緊急更生保護の手続きへの協力を拒否し、
裁判官からも検察官からも軽蔑されるという・・・。
リアルさと共に、弁護人の姿への強い批判を感じました。
ちなみに「被告人質問先行」については事務所のコラムやこのブログにも何度か出てきていました。
供述調書より被告人質問を | 東京で刑事弁護・刑事事件・裁判員裁判・少年事件なら「東京ディフェンダー法律事務所」
3巻は3月には発売のようですが、「裁判員裁判」がテーマになってくるようです。
これは楽しみ!
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